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息もできない

第25章 息もできない

「?春陽どうかした?」
「ん?今度旅行する時は素泊まりだなって思って」


素泊まり?
あぁ、これか
俺が春陽が作ったんじゃないご飯食べてるのが気に入らないのね


俺の口から思わず笑いが溢れる


「ふふ」


そして春陽はそんな俺を微笑みながら眺めていた



食事を終えて部屋に戻って
クリーニングしてもらった服に着替えて

俺たちは旅館を後にした

車に乗り込むと、春陽が


「どこか行きたいところある?」


と聞いてきた


「特にないけど」
「そう?それじゃあ最近できたショッピングモールに行こうか」
「 この前テレビで特集されてたところ?」
「うん」


俺が賛成、と言ったのを聞いて春陽は車を出した


30分ぐらい車で走ると、軽いテーマパークのような大きさのショッピングモールに到着した

日曜日ということもあってたくさんの人でごった返ししている

立体駐車場も空いているところを見つけるので一苦労


「なんか、すごいね?」


俺が人の多さや建物の大きさに圧倒されていると、それを見て春陽はクスクス笑った


「直は人混みとか苦手でしょ」
「なんでわかるの?」
「わかるよ。はぐれないようにね」


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