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会議室から恋。~黒田~

第1章 1

「なー。どうしてこんな田舎で入社式するんだろうな?」

「さぁな。オレは地元やからラッキーやけどな」

隣の席に座った男が声をかけてきた。

「オレ、益田。よろしくな」

さわやかな笑顔を振りまいていた。

小さな体育館に、ぎっちぎちに並べられた椅子。

隣同士の人の肩がぶつかり合う。

そんな中で、益田はわざと肩をぶつけてきた。

「・・・黒田」

自分の名前だけを言い、黙った。


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