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薫子の先生な日常

第2章 Kとわたし

「進路希望調査表のことだけれど。」

ある日、私は提出物の出ていないKを呼び出していた。

GWがあけたころ、暑い日だったと思う。

場所は第二図書室。

司書教諭を兼務している私の、学校の隅のテリトリー。

「ワイシャツの第二ボタン、あいてる。」

無言でそっぽを向くKの胸元に手を伸ばす。

「あ…」

彼は小さく呟きながら私の爪先をちらりと見、ボタンをはめられている間は私の口元を無遠慮に見続けた。

はめた後は、今度は私が彼の少しだけ開いた口をみる。

私の身長が15センチ位低いから、少し見上げる形になる。

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