片想いの行方
第10章 協力する理由
今度は深く、舌が絡んできた。
「……ん……っ…、ふ………んん…っ!」
脳が痺れて何も考えられなくなる。
甘い刺激が全身を駆け巡って
ヒメが唇を離した時には、あたしは体が痺れて溶けていくようだった。
「……どうして……? あたしは……蓮くんが……」
「…それなら、なんでもっと抵抗しないんだよ?」
ヒメが、真っ直ぐあたしを見つめる。
この目……
この目を見たら、あたしは吸い込まれそうで何も言えなくなってしまう。
ヒメの後ろを、すっとひとつの星が流れて、消えていった。