片想いの行方
第10章 協力する理由
「…………っ」
あたしの唇に、何かが触れた。
「……んっ…………!?」
目を開けると、すぐ目の前にヒメの顔があって
さらっとした前髪と、長いまつげがあたしに触れる。
な……
一体何が起きてるの……!?
「……ん……っ……
やっ……!」
ヒメの唇が、やっとあたしの唇から離れる。
あたしを見下ろすその表情をみて、バクバク全身が鼓動する。
心臓が壊れそうだ。
「……っ……な、なにして……」
「なにって、キス」
「………っ」
ヒメはあたしに覆いかぶさるようにして、もう一度ゆっくりと唇を重ねる。