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片想いの行方

第11章 悩んで揺れて、また悩む

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「あー…えっと…

ヒメとは何でもないよ?

蓮くんの水泳教室のことを考えて、緊張しちゃってて…」




アンナはさらにじいっとあたしを見つめたけど

しばらくしてまた前を向いて歩き出した。



「まぁいいけどさっ。
ヒメも特に何もなく普通だし。

課外授業でバスに戻ってきた時の泣き顔は、一旦忘れてあげる。
だけど、なんか悩んでるならいつでも言ってよね!」




「……うん。 アンナ、ありがとう…」



あたしは心から嬉しくなって、アンナに微笑んだ。


アンナもにこっと笑って、あたしの頭に手を乗せる。



「私、来週からすぐ爺ちゃんちに行ってるけどさ。
マジでいつでも電話してきて。

あ!あと、お盆の前に帰ってくるから、夏祭りは一緒に行こうよ。

メールするからさー」




「うん、分かった」



駅の改札に入って、二手に別れる。





「じゃあね、美和。
夏祭りの時に水泳教室の話聞かせんのよ?」


「うん、またね」



家が反対方向のあたし達は、手を振ってバイバイした。

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