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片想いの行方

第12章 違和感



「……! ヒメ……」




ヒメはあたしから離れ、無言で歩き出した。





「じゃあ、またね美和ちゃん」


「あ……」




あたしが何か言う前に、優香さんとヒメはメイン通りを駅と反対の方向へと歩いていった。





「…………」



あたしは呆然としてその場に立ち尽くしたまま、ただその後ろ姿を見送ることしか出来なかった。






だけど





頭が混乱していた中でも







優香さんが自分の細い手を、ヒメの腕に絡ませたのを






あたしは見逃さなかった……

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