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片想いの行方

第13章 好きでいてもいいですか?

「…やっぱりスゲーな、香月は」



蓮くんの言葉に、あたしはもう一度前を向く。



その近さに…、また胸の鼓動が激しくなる。



「少しの距離でも、ちゃんと1人で前に進んだんだ。


数学の補習もそうだったけど、香月は集中力があるから。



…これから、きっと何でも叶えられるよ」






「…蓮くん……」




蓮くんは微笑んだ。





「陽菜は今日で4回目なんだけど、あんなに楽しそうにしてるのは初めて見た。


…俺も、なんだか勇気もらったみたいで嬉しいよ。


ありがとう」






蓮くんはそう言うと、あたしから手を離して陽菜ちゃんの方へと向かった。





胸が、苦しいくらいドキドキしていた。

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