片想いの行方
第18章 彼女の正体
「…………!!」
全身の血が逆流するような感覚だった。
「私の部屋で、肩を震わせて、涙ながらに話したら
蓮は戸惑いながらも、悲痛な顔をしてすぐに抱きしめてくれた。
私は蓮の胸で、静かに泣き続けて、彼に体を預けた。
…姫宮くんを呼びつけた時間になるまで。
………まだ聞きたい?」
………狂ってる……!!
衝撃と怒りで体が爆発しそうだった。
そんなあたしを見て、優香さんはクスっと笑う。
「…しばらくして、今度は蓮のいない所で、私は姫宮くんに囁いた。
私が好きなのは、あなたよ。
私が本当に名前で呼びたいのは、あなたなの。
蓮に無理矢理奪われて、裏切った自分を後悔してるから…
またいつか、必ず姫宮くんの所に戻るから、待っててって…」