片想いの行方
第19章 一緒にしないで
「…えっ……?」
「…蓮と…姫宮くん。
2人を知って、あなたも揺れてるはずよ……?」
ドクンと心臓が鳴った。
さっきまで溢れていた涙が一瞬で止まる。
「大学ってね、高校と違って、学校だけじゃなくその他にも色んな出逢いがあるの。
社会人とか、年上でお金持ってる人もたくさん。
…だけど、誰を見ても、あの2人の容姿と心に勝る人はいないわ」
優香さんはまた不気味な笑みを浮かべた。
「美和ちゃんも感じたはずよ?
蓮と姫宮くんの、まっすぐで美しい目に。
あの2人の澄んだ瞳に見つめられると、摂り付かれたようになるよね?
…あなたにも、私の気持ちが分かるんじゃなくて?」
「……………!!」