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片想いの行方

第20章 彼の勇姿



………………







「…あははっ。 美和ちゃん、大丈夫?」





周りの観客がほぼ帰り終わった頃、新藤さんがペットボトルの水を持って戻ってきた。





「はい、どうぞ。
みんなはもう親御さんが迎えに来たから、先に帰らせちゃったよ。」



「…すみません」





新藤さんからペットボトルを受け取りながら、あたしはペコっと頭を下げた。



…まだ、心臓がドキドキしてる。


あんなに大声を出したのも久しぶりだった。




「美和ちゃん家どこだっけ?
俺バイクで来たから、良かったら後ろ乗ってく?」

「えっ!?」


新藤さんの言葉に、飲んでいた水を吹き出しそうになる。



「ヘルメットもうひとつ持ってるからさ…………っと。
あ、電話きた」




新藤さんは鳴り出した携帯を取り出した。





「もしもし蓮?」

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