片想いの行方
第21章 夕暮れの帰り道
携帯の時計を見ると、ちょうど夕方の6時だった。
あたしは近くにあるバスの停留所に行き、時刻表を見る。
……あれっ。
バス今行っちゃったばかりだ……
ここは駅から少し離れてるけど、歩いた方が早いかな?
蓮くんはそのまま自転車で帰るだろうし、1人で待ってるのもなんだしな~。
そんなことを思ってると、後ろから蓮くんが自転車に乗って戻ってきた。
「香月、後ろ乗れよ」
「………へっ?」
「今日は日曜だから、さっきのバスのあとは当分来ないんだ。
だから、駅まで乗せてくよ」
…………!!
の、乗せてくって……!?
蓮くんは平然な顔をして、自転車をあたしの前に停めた。