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片想いの行方

第1章 2人の蓮




南棟の3階。

突き当たりが、学校の図書室。


あたしは息も切れ切れになりながら、図書室の扉に手をかける。




勉強している3年生の机の間を、そろ~っとすり抜けたら



一番奥の窓際が、あたしの放課後の特等席。




やっとの思いでたどり着くと、勢いよく窓ガラスを開けた。




ふわっと初夏の風が通り抜ける。







「あぁぁ~~。 やっぱり間に合わなかったー!」






窓の下に広がるプールを見て、あたしはガックリ頭を落とした。

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