片想いの行方
第3章 自習中の恋愛相談
「なんだ、そっちかよ」
ヒメが笑う。
そして、後ろ向きにしたイスに座り向かい合ったあたしに
身を乗り出した彼は、至近距離まで近付いて囁いた。
「てっきり、お前にキスしようとしたことだと思った」
「………!!」
へっ…?
キ、キス……!?
確かに、あの時よろけたあたしを支えてくれた時、顔が近付いた気がしたけど…
ま、まさか…
「あははっ。お前顔真っ赤。
どんだけウブなんだよ」
ヒメは可笑しそうにクククっと笑う。
「心配すんな。
俺別にお前に興味ねーもん。
あれは単なる衝動だから、気にするな」