片想いの行方
第24章 練習…?
「ちょ……ちょっとやだ……!」
「言えよ」
ヒメは射抜くようにあたしを見つめる。
……この目は苦手。
あたしは慌てて目を逸らした。
「……蓮くんの試合を見に行って、そのあと学校のプールで2人で泳いだの」
「それで?」
「……それでって……そのまま帰っただけ」
「嘘つくなよ。
言わないと………今ここで花火の日の続きするぞ」
ヒメのもうひとつの手があたしの頬に触れた。
「………や、やめてよ……!」
あたしはヒメの手を振り払い、急いで窓を閉める。
蓮くんは部活に集中してるけど、万が一でもヒメとここにいる事に気付かれたくない。
そのまま窓際から離れて、図書室から出ようとすると…
ヒメがあたしを本棚に押し付けた。