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片想いの行方

第27章 ヒメの願い

「美和。 迷うな」







「…………!」






アンナの真剣な表情に、あたしは息をのむ。





「ヒメの話をしたのは、ヒメの本当の願いを伝えたかったから。



それでまた揺れてしまうのかもしれないけど…







だけどね、美和。




もう一度思い出してみて。






1年前からずっと片思いをしてきて。



ヒメがキッカケを用意したとはいえ、あんたも蓮くんの魅力に充分気付いたはずだよ。



きっと、本来の蓮くんの姿を、美和も見たんでしょ?



美和が自分の目で見て、感じた気持ちに、蓋をしたらダメだよ。




……もう一度、蓮くんとの事を思い出して。



そしたら、今ぐちゃぐちゃな心が、きっと澄み渡ってくるよ。










……がんばれ、美和」

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