片想いの行方
第3章 自習中の恋愛相談
「…………」
わぁ…、こんな顔するんだ…
遠くを見るような、切ない表情に、あたしは目を奪われた。
そういえばアンナが…
ヒメにはずっと前から好きな人がいるって言ってたのを思い出す。
その人のこと……?
「まぁ、そんなわけだから」
ハッとして再びヒメを見ると、その顔は既に元に戻っていた。
「日曜日あけとけ。
昼前に駅前集合。
ほら、連絡先教えろよ」
「は、はい…」
この自習の間だけで、ものすごいことになってるんだけど…///
あたしは携帯を取り出す。
あたしのアドレス帳に初めて
クラスの男の子の連絡先が追加された。