テキストサイズ

片想いの行方

第29章 逢いたかった


月曜日、学校の屋上で話したあの日。


アンナと別れて真っ直ぐ家に帰ったあたしは


頭痛と寒気がして、すぐにベッドに入り寝てしまった。


翌日の朝になると熱が急激に上がって


結局3日間も学校を休んでしまった。




「……………」



枕の横に置いてある携帯に手を伸ばす。



『心配かけてごめんね。
プリントありがとう。
熱も下がったし明日は学校行くからね』



メールに打ち込んで、アンナへ送信した。




そして



アドレス帳の、“ヒメ”の文字を見つめる。




屋上でのあの出来事の後すぐ休んじゃったから……


なんとなく気にしてるかなってちょっと思ったけど。




……ヒメからの連絡は無い。





…うん、まぁいいんだけどさ。


あたしも自分から何てメールしたらいいかわからないし……




そのまま携帯を元の位置に戻して、あたしは再び布団にくるまった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ