片想いの行方
第4章 特別補習
明日は…ヒメと約束した日だ。
駅前に待ち合わせってだけで、どこに行くのかわからない。
何をするのかさえ教えてくれなかった。
『デートだと思って、お前が自分で1番可愛いと思う服で来い』
ヒメに言われたのはこれだけ。
だけど、あたしにとっては難題だった。
…デートなんてしたことないし…。
そもそも可愛い服なんてあったかなぁ。
そんなの考えたこともないから、困るよほんと…。
結局プリントの問題そっちのけで、あたしは明日の事で頭がいっぱいになっていた。
と、その時。
「…あれ、香月?」