片想いの行方
第35章 いつかのお返し
「……ん? どうした?」
視線に気付いた蓮くんが、あたしを見た。
真っ直ぐな瞳に、吸い込まれそうになる。
「………蓮くん………」
あたしは勇気を出して、もうひとつの不安な想いを口にした。
「……明日のクリスマスイヴ……
一緒に過ごせるよね……?」
心臓が鳴り響く。
少し前から、今日のクリスマスパーティーの話はしていたけど
イヴ当日のことは、決まらないまま今日になってしまった。
蓮くんには、さりげなく伝えていたけど
近くなったら決めようって言われたままだったから……
本当に明日、2人で過ごせるのかな……
あたしはドキドキしながら蓮くんの答えを待った。