片想いの行方
第35章 いつかのお返し
あたしが来春から通う大学と、蓮くんのここの大学は、電車で30分くらい。
どちらも実家から行ける距離だから、今まで通りお互いの家を行き来できる。
………だけど、あたしはものすごく不安だった。
「………………」
クリスマスツリーを見る蓮くんの横顔を、じっと見つめる。
整った顔立ちは、もう日に日にその美しさを増していく気がする。
18歳になった蓮くんは、去年よりもずっと大人っぽくなっていて。
あたしと同い年で、しかも男なのに、色気がすごくてうっとりしてしまう。
「………はぁ………」
あたしは小さくため息をついた。
蓮くん、絶対にモテるだろうな………
きっと、可愛い女の子やきれいな先輩がいっぱいいるんだろうな……
こんなイケメンが同じ大学内にいたら、絶対に放っておかないよ。