片想いの行方
第36章 心からの笑顔
「……まったく、どこまでもイケメンだな」
新藤さんは笑って、俺の頭を軽く叩いた。
「蓮が決めたのなら、俺はもう何も言わないよ。
まだ若いんだからさ。
これからまた色んな出逢いがあるんだし、いっぱい恋をすればいいよ。
お前が来年ここに入ったら、どーせモテまくりだろうし。
失恋した痛みなんてすぐに癒えるさ」
「………そうだといいんですけど」
新藤さんの軽快な言葉に、俺もつられて笑った。
……その優しさで、少しだけ心が軽くなった気がする。
「あーー! 2人で内緒話してるーー!!」
大きな声を出して、ゲームが終わった陽菜が走って来た。
その後ろに、他の子供も続く。
「蓮せんせいっ。 プレゼントの時間だよー♡」
陽菜がニコニコしながら、両手を背中の後ろに隠して近付いてくる。
「…? プレゼント交換はもう終わったんだろ?」
「ふふふっ。 それとは別に、せんせい達には特別にもうひとつあるんだよ♪」