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片想いの行方

第36章 心からの笑顔



陽菜が色とりどりのクレヨンで描いた、俺の横には





キラキラした表情で笑う美和がいた。






画用紙全体が明るい水色で、プールの中のように輝いていて




絵の中の美和と俺は、しっかりと手を繋いで笑い合っている。









「……上手だね、陽菜。 よく描けてる」



「えへへー♡」







言葉が出てこない俺の代わりに、横から新藤さんが言った。




目を離せないでいると、他の子達が陽菜の絵を見て、口々に話し出した。




「なんだよー。 俺のとかぶってんじゃん!」


「あたしも陽菜ちゃんと同じだー♡」


「えっ! 俺もなんだけど!」






みんながそう言いながら、俺に向かって同時に絵を広げる。






それを見た陽菜が、嬉しそうに声をあげた。











「わーー♡♡ みんな美和ちゃんが描いてあるー!!」

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