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片想いの行方

第38章 最後に、もう一度


「あの2人に比べると、美和はなんだか大人になったね」


「えっ?」



その言葉に驚いて、あたしはアンナを見る。



「私が美和と友達になった時はさ、ただひたすら恋してる~♡って感じだったけど。

今はすごく穏やかで、落ち着いてるもん。

なんだか美和じゃないみたいだよ」



「……アンナ……」





そうなのかな……

自分では変わった感じはしないけど……





「………いいの?


あそこにいる2人、口には出さないけど、きっとまだ美和のこと待ってるよ。

……答えは、まだ見つからない?」




アンナがあたしの頭を撫でながら、優しく聞いてくる。



…アンナには、いつも相談に乗ってもらってたな…


こうして、2人で同じ制服を着て、この屋上で話すのも今日で最後なんだ。


しんみりした切ない気もちが心に溢れる。








アンナの質問に







あたしはただ微笑むことしかできなかった。

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