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片想いの行方

第39章 片想いの行方

▼Side... 蓮




「…痛ってぇなー……

馬鹿力め、少しは手加減しろよ」




校門まで向かう途中で、並んで歩くヒメが舌うちする。




「……てめーこそ。

制服がこんなズタズタになるまでムキになるんじゃねーよ。

…せっかく周りに植え付けた、俺の硬派なイメージまで崩しやがって」





先生が駆け付けるまで、取っ組みあってた俺たちは


体中に傷を作り、お互いの制服は破れて汚れていた。



本当はこのまま卒業パーティーに出る予定だったけど



この格好では到底無理だから、着替える為に一度家に帰るハメになった。





「…ボケが。何が硬派だ。


そのまま推薦が取り消されちまえば良かったんだ………



…げっ!」




言葉の途中で、ヒメの足が止まる。

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