片想いの行方
第39章 片想いの行方
ヒメが顔を歪ませて見つめた校門の先に
「…!」
ヒメの姉貴がこっちを見て手を挙げた。
「……なんだよあいつ、何しにきたんだ」
ため息をついたヒメと一緒に足を進める。
ヒメの姉貴は俺達が傍に近寄った途端、ヒメの頭をボカっと叩いた。
「遅い!!
携帯も出ないし、この私をこんなに待たせやがって。
………てか、何よその汚い格好」
「……このやろ~…
蓮と同じところ殴るんじゃねーよバカ姉貴!!」
ヒメが頭を抱えてその場にしゃがみ込む。
ヒメの姉貴はしれっとして、俺の方を見た。
「蓮くん、久しぶり。
見ない間に一段とイイ男に仕上がってるわね。
卒業おめでとう♡」
「………どうも……」
相変わらずスゲーな、ヒメ姉貴……