片想いの行方
第43章 突然の…
既に終わっている受付の横を通り、エレベータの乗り場まで足を進める。
エレベーターは4台あるけど、20階建てのこのビルでは待ち時間も長い。
予想通り、エレベーターの前で待っている何人かの中に、奈々さんの姿を見つけた。
「奈々さ……」
呼びかけたと同時に、到着したエレベーターの扉が開いて。
乗り込もうとした奈々さんに追い付くために、私は走り出した。
だけど、次の瞬間
「…………っ」
激しい頭痛と共に、急に目の前が真っ暗になる。
「………!! 美和ちゃん……!」
遠くで奈々さんの声が聞こえた気がしたけど
私はそのまま意識を失った。