片想いの行方
第5章 デート?
「……とにかく。
まず、お前が、今の格好がヤバイという自覚があって良かった」
「………」
返す言葉が無い。
「まぁ、スタートがこんな底辺から始まるなら、逆に良いか。
ほら、行くぞ」
「えっ!?ど、どこに…?」
あたしは歩き出すヒメを慌てて引き留める。
「いまさら自分で言うのも惨めなんですが…
あたしこんな格好で歩きたくないです…
ヒメだって、並ぶの嫌でしょ?」
ヒメがオシャレな分、余計に辛い…。
すると、ヒメは足を止めて、私に振り返って言った。
「俺は別にその服でも、お前が気に入ってるなら別に構わない。
服って好きで着るもんだから。
俺が選んでやるから、買いに行こうぜ」