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片想いの行方

第45章 あの頃とは違う

「美和。


昨日時間を気にして飛び出していったけど。


その時のお前の顔が、尋常じゃないほど真っ青だった。


一体何に……」



「………あ……!」




ヒメの言葉で、我に返る。





いけない……また………!







「………もう行かなきゃ」






私はヒメから手を離して、その横を通り過ぎようとする。




「おい、まだ話は終わっていないだろ」




奇しくも昨日と全く同じ場面に、ヒメのイライラはMAXだと思う。



だけど、2日連続で遅刻をするわけにはいかない私は、強引に足を進めた。





「美和……いいかげんに……」



「ほっといて!!」




私は振り返らずに、大きな声で叫んだ。

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