片想いの行方
第50章 真実
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大学に在学中は、年に何度かのペースで美和には会っていた。
たまにアンナも一緒だったり、なぜか蓮までついてきたりして。
結局お互いの環境が違うことから、その機会は自然と減ってしまったけど。
美和は大学が楽しいらしく、服にも興味が出てきたようで
どんどん垢抜けてオシャレに目覚めて………滅多に人を褒めない俺が思うくらい
大学を卒業するころには、美和はすげー可愛くて、いい女に変貌を遂げていた。
そして
青春時代のキレイな思い出として、そのまま何事もなく月日は過ぎたけど
美和の事が諦められない俺は、結局美和を追ってここまで来てしまった。
大学4年の時、美和が嬉しそうに内定書を見せにきた会社だったから
………こんなことになっているとは
想像すらしていなかった。
だから
俺の家で、泣きながら本音を言った美和を抱きしめながら
美和を想い続けて、ここまで来た自分は間違っていなかったと
心からそう思った。