片想いの行方
第6章 ドキドキする理由
あたしは1人で興奮しながら喋った。
ヒメは、何も言わずに黙っている。
どーせそれだけかって言うんでしょ。
でも、もうひとつあるんだからね。
あたしのこと、香月って呼んでくれたことも……
「マジ、すげーじゃん」
「……えっ?」
予想外のヒメの言葉に、あたしは驚く。
ヒメは、さっきの不機嫌な表情から一転、笑顔になった。
「なんだよ、そうなら先に報告しろよ。
今まで話しかけられずにいたところから、よくそこまで進んだな」
「う、うん…」
あれ…?
ほ、褒めてくれた……?