片想いの行方
第6章 ドキドキする理由
「で、でも……
その他は特に、何の会話もできなかったの。
数学の問題を教えてくれて…」
「蓮は自分から女に話しかけるよーな奴じゃないし、ましてや自分から名前呼べなんつーとこ、聞いたことねーもん。
状況が何にせよ、意外と出だしは好調だと見ていいんじゃね?
…良かったな、美和」
ヒメは口角をあげてニッと微笑んだ。
………///
その笑顔、反則………
「とにかく、名前で呼べるクラスメートに昇格したんだから、ここからも気を抜かずにいけよ」
「…うん。 なんか、ドキドキしてきた…」
「大丈夫だ。
お前が頑張れば、俺が全力でサポートしてやる」
ヒメはあたしの頭を軽く撫でた。
…不機嫌になったかと思えば、また優しくなったり
そして、こんな笑顔を見せたり…
ヒメってよくわかんない……