片想いの行方
第60章 裏HERO
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エレベーターが最上階に着く。
会社のある階を通り過ぎて、誰もいない屋上に足を踏み入れると
私は全身がプルプルと震えるのを感じた。
やった………
言ってやった………
去る間際に見た、一条さんの顔。
驚きすぎて、怒ることも忘れ、ただ放心していた。
………でも、絶対ヘコんだはず。
…………っ
「ぃやったーーーーー!!!」
私は両手を上げ、万歳をしながら叫んだ。
心臓がドキドキして。
顔がニヤニヤする。
そのままガッツポーズをして、足踏みしちゃうくらい舞い上がる。
すると
「………でっけー声」