片想いの行方
第7章 現状報告
「あのね、周りはけっこーあんた達の急接近ぶりに驚いてるんだから」
「ええっ!? そうなの!?」
ビックリしすぎて、お弁当を落としそうになる。
「そりゃそーでしょ。
今までヒメと美和が話してるとこなんて誰も見たことないし。
休み時間の度にヒメがあんたを後ろから呼んでるっしょ?
今までヒメの周りにいた子達は、なんとなーく近付けない感じになってるのよ」
アンナの言葉を聞いて、あたしは固まった。
確かに……
月曜から今日まで、ヒメと話してばかりだ。
後ろからすぐに頭を叩かれて呼ばれるから…。
だけど、そんなに周りの人に見られてたなんて、全然気付かなかった。
今日までの事をぐるぐる考えていると、アンナが痺れを切らしたようにあたしの体を揺らす。
「こらっ! 秘密にしないで早く教えなさいよっ。
なんかすっごく面白そうだから吐けってば……」
「香月」