テキストサイズ

片想いの行方

第64章 片想いの結末

舗装されたレンガ調の並木道を


水溜りを避けながら、ヒメと並んで歩く。





「お前、なんか歩きかた変じゃね?」





ひょこひょこと歩く私を見て、右上から降って来た意地悪な声。


見上げると、案の定ニヤニヤと笑っている。




「………っ///
誰のせいだと………!」


「お前が俺を蓮なんて呼ぶからだろ。
ひどい女~」




…………どっちが!///


私が何も言えずに睨みつけると、ヒメは声に出して笑う。






晴れて、ヒメと両想い。


なのに


前の扱いと全然変わってなくない?




「………………」



白い息を浮かべた、その整った横顔をそっと覗く。




そりゃ、昨日あれだけしたんだから、充分分かってるけど。


よく考えたら、私ヒメからちゃんと告白されてなくない!?


私ばっかりヒメに好き好きって言っててさ。


なんか腑に落ちないんだよね!






「なにガンつけてんだよ。
まだヤリ足りねーの?」


「……………別に」




私はぷいっと顔を逸らした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ