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片想いの行方

第64章 片想いの結末


どーだ!

何かしら言わないと、私もそろそろ機嫌悪くしちゃうもんね!

お世辞でもいいから、可愛いって言ってくれますように!





「………………」






沈黙が流れる。


予想に反して、ヒメは真面目な顔になり、私をじっと見つめた。







「…………なんてね」






その目線に耐えられなくなり、私は自分から茶化した。




……私、何言ってんの………



子供じゃないんだから。



急に冷静さが戻ってきて、恥ずかしくなってきた……







「ごめん、今の無し。
忘れてください……」







そのまま横を通り過ぎようとすると


ヒメが私の手を掴んだ。



そして






「…………美和は、愛しいよ」







「………………!!」









驚いて見上げた私に


ヒメは微笑んで続けた。









「世界中で1番、愛しい」


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