片想いの行方
第67章 ☆立場逆転
「そういえばさ、チームの奴らから聞いたんだけど。
生産管理部にいる……香月美和って子。
姫宮の同級生なんだって?」
ふいに横からリーダーが聞いてきた。
俺は顔を上げる。
「そうです、高校の時の」
年末から美和と付き合って、1ヶ月が経った。
美和の意向で、社内の人間で知ってるのは、奈々さんだけだけど。
今リーダーが言ったように、俺は最近気になっている事がある。
「なんか最近、色んな人からそればっかり質問されるんですよ。
なんなんですかね」
入社した時から、やたら女から彼女がいるのかってのは聞かれてたけど。
最近は男からの質問が多い。
パソコンの画面に目線を戻して、俺が聞くと
リーダーは笑いながら俺に言い放った。
「今、社内中の独身男が、香月さんを狙ってるって噂だよ」
「……………!!」
「若い奴らの話だと、ここ最近でかなり可愛くなったらしいね。
俺の耳にも入るくらい、皆がやたら騒いでるんだ」