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片想いの行方

第68章 ☆蓮愛相談室



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夜11時。




「やべー思ったより時間かかっちまった」




会社を出て、駅までの道を急ぐ。

美和に今から電車に乗る事をメールしながら

俺は、なんだか無償に焦る自分に戸惑っていた。



リーダーからあんな話を聞いたから

帰り際目に入った男の社員が、全員敵に感じてしまって

どれだけ美和を好きかが、思い知らされる。




「……………!」




ふと、車道の反対側にあるオフィス街に目を向けた。

そのビル群の中でひと際高く聳え立ち、存在感を放つ

あの男のいる、本社ビル。



………なんだ?

今日に限って、やけに威圧を感じるのは………




「………ま、まさか………!」




普段から勘のイイ俺。

そんなわけねーのに、心臓がドクっと鳴る。

歩きながら、俺は急いでポケットから携帯を取り出した。

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