片想いの行方
第7章 現状報告
「え?そうなの?」
あたしは驚いてアンナを見た。
「確か…。
蓮くんがヒメのいる中学に引っ越してきたんじゃなかったかな?
ヒメの住んでるとこってここから近いし、他にも同じ中学出身の子が多かった気がする」
そうだったんだ…。
アンナは思い出すのが面倒になったのか、途中から考えるをやめたようだ。
「まぁ、これはヒメの事を好きな友達から聞いた話だし、私もうろ覚えだけどさ。
よく考えなくても、蓮くんとヒメって、イケメンでモテるってとこだけ共通してるけど。
あとは全然似てなくない?
蓮くんは水泳一筋のスポーツマンだけど、ヒメは放課後は自由に遊んでるタイプでしょ。
同じ名前でもこうも違うんだから、不思議だよねー」
アンナの言葉を、あたしは頷きながら聞いていた。