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片想いの行方

第71章 ★君のままでいい

「でも、彼女の事だけじゃなくて。

蓮が何百個ってバレンタインのチョコレートをもらったとしても。

蓮を想う気持ちは、私誰にも負けないわよ?」


「……瑠璃……」



蓮の手をぎゅっと握って

私はふっと笑った。



「OLさん達と違って、不規則な毎日だけど。
蓮が望めば、地球の反対側からだって飛んでいくわ。

私、貴方に合わせてサバサバした女を演じていたけど。
本当はとってもしつこい性格なの」


「……………」



何も言わずに、ただ私を真っ直ぐに見つめる蓮。

鋭い目の色が、綺麗で。

このまま貴方の腕の中に飛び込みたいけど

我慢我慢。



「……それだけどうしても伝えたくて。
出張前の忙しい時に、逢ってくれてありがとう」



私は蓮から手を離して、ハンドバッグを肩にかけ直した。

蓮より私の方が出発時刻が早い。




「次に逢えるのをまた楽しみにしてるわ。
お仕事頑張ってね」

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