片想いの行方
第8章 課外授業開始
「よし、みんな聞けー」
担任の先生がマイクを持って話し始める。
「あと1時間くらいで着きまーす。
バスから降りたら、特に班行動はしないから、各自、広場の中の好きなとこで観察していいです。
今日はみんなの他にも、流星群を見にきてる人達がいるから、迷惑にならないようにくれぐれも気をつけるよーに!」
「はぁ~い」
あちこちから適当な返事が聞こえてくる。
「へー、星の観察っていうか、流星群を見に行くってことだったんだ…」
あたしは配られたプリントを見ながら、今さらながら今日の課外授業の内容を知る。
どうやら今日は、何年かに一度の流星群が、この辺りから絶好に見れる日らしい。
今から行くところは、森に囲まれたキャンプ場やバンガロー、アスレチックやプラネタリウムなんかもある、自然溢れる総合施設。
その中央にある丘の上で、流星群を見ようっていうことだった。
予定の時刻は夜の8時。
見たらすぐにバスに戻って帰って解散。
なんでこんな強行スケジュールなんだろうって思ってたんだけど、そーいうわけだったのね。