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pure love

第5章 兆候?

わぁ─────…っ

歓声が上がり、

「蓮、カッコイイ!」

マキが走り寄る。

その後ろで心配そうにこちらを見ている雅也にVサインを送る。


「は…マグレか」

ダンダンと先程より強くボールをつく平野。

俺を嘲るように笑って見せていたけど、その瞳には動揺が見て取れた。


ガンッ

「───…チッ」

リングに弾かれたボールを睨み付け舌打ちする平野。


自分の得意分野で勝負を仕掛けて、しかも相手が俺だから簡単に勝てると思ってたんだろ。

再びボールを構えた俺を睨む平野。


「バスケ得意なのかよ?」

「バスケは得意じゃないけど、ただシュートするだけなら得意なんだ」


シュッ

平野に答えると同時に、俺の手からボールが放たれる。


そして、

それは、先程と同じ軌道で小気味良い音を立ててリングをくぐった。


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