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pure love

第6章 友情?

掴んだマキの手をギュッと握る。

「来てくれてありがとな」

無理矢理 口の端を引き上げて、笑顔を作る。


かぁぁぁっと見事なくらい赤く染まるマキの顔。

その気もないのにこんな事……胸がチクチク痛む。


「マキ、ここは凛の父親が院長をしてる病院だ。だから凛は、担任からの預かり物を時々俺に届けてくれてただけだよ」

「そうなの? ごめんね、凛」

柔らかな笑みを凛へと向けるマキ。
そのまま、握り合った俺の手を自分の頬へと寄せた。

女特有の滑らかな肌に、俺の無骨な手が当てられる。

マキは暫くの間、俺の手を頬へと滑らせると、満足したかのように帰って行った。


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