テキストサイズ

pure love

第6章 友情?

始めこそ少しフラついたけど、スピードが出れば安定する。

「なんだ、案外何てことなく漕げるじゃん」

自転車なんて楽勝だな。

いつも歩いて帰る道を、速いスピードで通り過ぎる。

風を切るってこういう事を言うんだよな。

すげー気持ちいい。


「はぁー…蓮くんて器用だね」

「そう?」

不安げに俺の背中にしがみついていた凛が、ようやく顔を上げる。
 

「うん、バスケだってこの前が初めてだったんでしょ?」

「フリースローって言うの? 立ったまんまゴールに入れるくらいはやってたよ」

「あれ、難しいよね!」

「凛には難しいかもな。俺は外した事ない」

「えーっ、スゴイ‼︎ 他のスポーツは?」

「あんま動かないやつ…ボールは拾わないキャッチボールとか…」

「何それ⁈ 」

たわいない会話をしながら、気付けば凛の家へと辿り着いていた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ