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pure love

第6章 友情?

「なーに、浸ってんの?」

突然後ろから掛けられた声に、驚いて振り返る。

自転車のハンドルに肘を付いて、ニヤニヤ笑って俺を見てる奏。

余裕ぶってるけど、顔汗半端ないし、息が上がってんのか肩が小さく上下してる。


「浸ってねぇよ。おっせーんだよ‼︎ 」

そう言って、奏の自転車の荷台に跨る。


病気の事は知られたくないのに、何で奏を頼ったんだろうな。

なんか俺、やっぱすげー矛盾してる…


「重いーっ、パンクするっ」

「しねーよ、もっとスピード出せ」

「無理ーっ‼︎ 」

電話では怒ったくせに、奏は何も聞かなかった。


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