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pure love

第6章 友情?

「なんで……」

零れ落ちた声が震える。

凛に触れたいと思う自分。

凛の心にも触れたいと…その心を手に入れたいとすら思う。

抑えられなくなるくらい…

気付けばこんなに気持ちが膨らんでるのに…

叶えたいけど、叶えるわけにはいかない恋。



”元気に産んであげられなくてごめん”

毎年 誕生日に親から贈られる言葉が、頭の中を馳せる。


「俺はちゃんと生きてんのに…謝んなよ……」

誰にともなく呟く。


こんな身体も、こんな病気も、数えられないくらい恨んだ。

でも、親を恨んだ事はない。


むしろ……

「元気に生まれて来なくて…っ…ごめん……」

真っ青に晴れ渡る夏の空を見上げた。

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