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pure love

第8章 相愛

「─────…っ」

「へ? 凛⁉︎ 」


ギューっと柔らかいものに包まれる。

慌てて顔を上げれば、俺の顔は凛の胸へと押し付けられていて…

心臓が忙しなくなると同時に、身体に熱が滾った。



「蓮! ありがとう!」

「は?」

「私のクラスメイトとして…

私と同じ病気で…っ…

生まれてくれて、ありがとう!」


─────…っ


「……何だ、それ」

声が震える。

ヤバイ…

何か…泣きそう……。


「ホントはずっと不安だったの。いつか発症して、伯母さんみたいに死んじゃうんじゃないかって…」

「凛……」

「でも!

私も蓮みたいに、前を向いて病気と向き合いたい」


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