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pure love

第9章 深愛

─────そうだ…

凌太先生には、無理すんなって言われてた。


でも……!

凛と居たくて、

凛と居るのが楽しくて、

”無理” なんかしてないって自分に言い聞かせてた。


「…っ…ごめん…」


凛のためにも治すって決めたんだ。

凛のために…

凛と一緒に居るために…



「もう絶対、嘘はつかないで!」

「…わかった…」


自由になった手を伸ばし、凛の頬を流れる涙を掬う。

そのまま頬に手を添えて、俯く凛の顔を上に向かせる。


───…ゆっくりと触れ合う唇。


”もう絶対嘘はつかない”

この時の約束を、俺がちゃんと守っていたら…

俺たちの未来は変わっていたかな?


それでも、凛…

俺は、凛の泣き顔は見たくなかったんだ……。


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