pure love
第11章 【最終章】未来 〜side 凛〜
約束通り、
私は ”高杉 凛” になった。
夫婦になったその日は、偶然にも私は蓮の診察室の担当だった。
ピークを過ぎた頃、蓮の診察室へとやって来たのは、
蓮と同じ病気という小学生の男の子。
「聞いたことない病名でっ…
ネットで調べたら、亡くなった子の話っ…とか、っ…うぅ」
泣き出す母親。
不治の病ではない…
それすらもあまり認知されていないこの病気。
「それで…っ、この病気に関しては…っく…ここの院長先生が有名だと…っ」
しゃくり上げながらもどうにか言葉を続ける母親を、男の子は困惑した瞳で見つめていた。
「それで、遠方からわざわざこちらを受診されたんですね」
蓮が優しく問いかける。
「はい…っ…丈夫に産んであげられなくて…っ、だから、せめて…満足な治療を…っ」
そう言った後、堪え切れなくなったのか、母親は喋れないくらいの嗚咽を上げて泣き出した。
私は ”高杉 凛” になった。
夫婦になったその日は、偶然にも私は蓮の診察室の担当だった。
ピークを過ぎた頃、蓮の診察室へとやって来たのは、
蓮と同じ病気という小学生の男の子。
「聞いたことない病名でっ…
ネットで調べたら、亡くなった子の話っ…とか、っ…うぅ」
泣き出す母親。
不治の病ではない…
それすらもあまり認知されていないこの病気。
「それで…っ、この病気に関しては…っく…ここの院長先生が有名だと…っ」
しゃくり上げながらもどうにか言葉を続ける母親を、男の子は困惑した瞳で見つめていた。
「それで、遠方からわざわざこちらを受診されたんですね」
蓮が優しく問いかける。
「はい…っ…丈夫に産んであげられなくて…っ、だから、せめて…満足な治療を…っ」
そう言った後、堪え切れなくなったのか、母親は喋れないくらいの嗚咽を上げて泣き出した。