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pure love

第12章 短編・番外編【第一章・大好きな人】

世間では、蓮くんや凛を ”アラサー” と呼ぶらしい。

「アラサーでドレスなんて恥ずかしい」

謙遜する凛に合わせて、蓮くんは入籍だけでいいと言ってくれた。


でも、凌太は譲らなかった。


「ウエディングドレスを着た凛と、バージンロードを歩きたい‼︎ 」

まるで自分がわがままを言ったかのように振る舞う凌太だけど、

私たちが式を挙げられなかった事をどこか悔やんでいたのだと思う。



「……淋しい?」

今夜から、凛は蓮くんと2人で暮らし始める。


長男 優太、長女 凛、次男 煌太。

三人兄弟の中で、最初に結婚したのは、一番年下の煌太で、相手の女の子…音羽ちゃんの家に婿に入った。

小さな頃から凌太みたいな医者になりたいと…本当に医者になった優太がその何年か後に結婚して、今は社員寮に夫婦で住んでいる。

いつの間にかわが家は凛しかいなくて…

その凛も、今夜から蓮くんの元へと行ってしまう。


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